ダイト株式会社は2024年7月、2025年5月期からの3年間を計画期間とする中期経営計画「DTP2027」(※)を策定致しました。
- Daito Transformation Plan 2027
DTP2027の詳細な内容および進捗については、2024年7月17日付 機関投資家向け決算説明会資料(決算説明資料)および2025年7月16日付 機関投資家向け決算説明会資料(決算説明資料)をご覧ください。
DTP2027のコンセプト
当社グループでは、本中期経営計画を通じて当社グループの変革を図り、DTP2027のメインコンセプトである「シン・ダイト」を確立してまいります。
DTP2027策定の背景
DTP2027の策定にあたり、当社グループでは、当社グループを取り巻く環境及び課題を下記の通り整理致しました。
【政策及び規制面】
- 毎年薬価改定に加え、長期収載品の選定療養の導入やOTC類似薬の保険給付の見直しなどの医療費及び薬剤費抑制策の更なる進展
- 薬機法等の一部改正に伴う品質及び安全性の確保と安定供給体制の強化(後発医薬品製造基盤整備基金の設置)
- 薬価削除プロセスの簡素化と品目統合 に係る薬事手続きの1.5ヵ月への短縮
【業界動向】
- 品目統合(製販集約)含め構造改革に対する政府方針の明示による、業界再編機運の高まり
- 長期収載品の選定療養によるGx医薬品シェアの上昇と長期収載品の承継等の加速
- 先発薬メーカーが持つ特許の保護範囲を広く認める司法判断の出現と特許戦略の難易度の上昇
- Gxビジネスのピークアウトと、新領域(オーファンドラッグ開発、海外、医療デバイス等)への参入の増加
【金融資本市場】
- 東証による資本市場改革に伴うエクイティ・ガバナンスへのシフトの加速
- トランプ関税や中東情勢の緊迫化などによる金融市場のボラティリティの高まり
- コストプッシュインフレへの対応のための日銀の利上げと資金調達コストの上昇
当社の経営を取り巻く環境認識
また当社では、当社グループの中期経営計画を策定するに際して、当社グループの相対的優位性は下記の要素にあると認識しております。
- 原薬から製剤までの「一気通貫生産」
- 一気通貫生産体制を日本・中国の両国に有することによる「日中連携」
- FDA(米国食品医薬品局)査察を継続的にクリアする業界トップクラスの「品質管理体制」と、その品質管理体制に裏付けられた高い「安定供給力」
ダイトの相対的優位性
当社グループは、設立から今日に至るまでに培った豊富な経験と技術を活かし、医薬品原料である原薬の製造・販売に加え、製剤の製造・販売も行っており、「原薬から製剤の一気通貫生産」が可能な体制のもと、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引を行っております。また、自社開発品や他の医薬品メーカーとの共同開発品の製造・販売、並びに国内大手メーカー等からの製造受託を積極的に行っており、先発品からジェネリック医薬品、OTC医薬品までの医薬品業界における多様なニーズに対応できる事業展開を行っております。
当社の相対的優位性である「原薬から製剤の一気通貫生産」は日本国内に限ったものでは無く、世界最大の原薬生産・原薬輸出国である中国においても同様の体制を敷いております。中国においては2010年に現地パートナー企業への出資参画の後、10年以上に亘って人財交流や技術指導を行い、揺るぎの無い信頼関係と強固な品質体制を構築しています。この「日中連携」はダイトの相対的優位性として医薬品の安定供給に寄与しており、「ONE Daito」として顧客の多様なニーズにお応えしております。
- 当社の強みは「業界トップクラスの品質管理体制」に裏付けられた「高い安定供給力」にあると考えています。
- 昨今、業界内での度重なるGMP違反等により「品質」や「安定供給」に対する注目が高まっておりますが、当社は以前から、会社として品質基準を底上げするため、継続して「クオリティカルチャーの醸成」に取り組んでおり、現場からトップまで風通しの良い文化が形成されております。
- 国内でFDA(米国食品医薬品局)認証を取得している医薬品製造(開発)受託企業は数少ないと言われておりますが、当社では30年以上も前からFDAによる査察を繰り返し受け、継続的にクリアしており、更なる品質の強化に向けたゆまぬ研鑽を続けております。
事業戦略 5つの柱
以上の環境認識と相対的優位性を踏まえ策定されました、DTP2027における当社グループの事業戦略の5つの柱は下記の通りです。
- (1)既存ビジネスの効率化
- (2)中国ビジネスの強化
- (3)新規ビジネスへの参入(オーファン新薬アライアンス)
- (4)PBR1倍割れ対策と資本配分の高度化
- (5)人的資本への投資
財務目標と株主還元及び資本配分方針
当社はDTP2027における当社グループのKGI(Key Goal Indicator)を下記のとおり設定致しました。
「DTP2027」におけるKGIに対する直近実績と修正後の目標
KGIを、より実効性のある目標とするために、社内ではKGIに直結する現場KPIを制定、各事業本部に配賦し、各事業本部が日々の活動を通じて現場KPIの達成を目指すことによって、全社的にKGIを達成できるようなフレームワーク、「ダイトの価値創造モデル」を確立致しました。
DTP2027においては、株主還元関連指標として新たにDOE(純資産配当率)を採用し、DOE2%以上のKGIを掲げました。これまで以上に株主の皆様への還元を強化して参ります。
株主還元政策
- 配当方針
- 当社は、事業価値の持続的増大と、それによる株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題として位置づけております。そのうえで、2025年5月期からは「DOE2%以上」を新たにKGIに採用致しました。毎期変動する業績よりも、足元の財務体質と今後の成長投資を考慮し、安定的な配当を行って参ります。
- 自己株式の取得
- 当社では、資本効率の向上、および株主還元の充実を目的として、2024年5月期には計11億円の自己株式の取得を実施しておりますが、今後も株価推移を見ながら、機動的な自己株式の取得を行える体制を整備して参ります。
- 2023年9月1日を効力発生日として、1株につき1.1株の割合をもって株式分割を実施。また2025年6月1日を効力発生日として、1株につき2株の割合をもって株式分割を実施。1株当たり配当金については、当該株式分割調整後の数値を記載
- DOE: Dividend On Equity ratio DOE=(配当金支払総額)/(株主資本)×100(%) : DOE算出に関し、配当金総額及び期末株主資本を採用
- 2022年5月期の配当金には記念配当を含む
DTP2027の期間中の資本配分(キャッシュアロケーション)については、下記の方針としております。資本調達においては、KGIで掲げておりますCCC(資金化日数)の短縮も含めた営業キャッシュフローによる調達を主軸としつつ、一定の財務規律に則り、有利子負債の活用も積極的に検討してまいります。
資本配分方針
- キャッシュアロケーション概要
- 高品質な医薬品の安定供給体制の維持と持続的な成長に必要な投資を確保しつつ、安定的且つ積極的な株主還元を実施
詳細については、2024年7月17日付 機関投資家向け決算説明会資料(決算説明資料)をご覧ください。