研究開発本部

研究開発本部では、市場のニーズや情報をいち早く察知しながら、原薬の合成から、製剤(医薬品)の処方設計までの開発を行っています。
医薬品の品質は研究開発のレベルで決定されるといっていいほど、研究開発は重要なプロセスです。
製剤は人体に直接使用されるものであり、安全性、有効性、品質が確保されなければなりません。世界で厳格化されている品質基準に対応可能な原薬や製剤の開発を行っています。そして、患者様のお役に立ち、社会から必要とされている高品質な原薬や製剤の生産と供給につなげています。

原薬: 製剤(医薬品)に含まれる有効成分(主薬原料)
製剤: 原薬に乳糖やでんぷん等の添加剤を加え、錠剤や顆粒剤などに加工された医薬品のこと

研究開発本部
事務エリア

事務エリア

研究開発本部の事務作業エリアには、約80名が在籍しています。研究開発本部では、原薬および製剤の開発に加え、試験方法や規格の策定、さらに開発品の承認申請など薬事対応も担っています。そのため、各部門間および部門内での連携が非常に重要です。
適切な情報共有を行うことで、迅速な開発や継続的な改善に役立てています。

事務エリア内の打ち合わせスペース

 

2階には、カフェテリアスペースがあり、打ち合わせに使用されるほか、昼休憩の食事場所及び従業員間のコミュニケーションの場として活用されています。4階にも同様のスペースがあり、立山連邦が一望できます 。

自動反応装置

自動反応装置

原薬開発では、限られた時間で多くの実験を行う必要があります。
この自動反応装置は2つの反応槽を有し、パソコンから別々の反応条件の制御が可能です。また、様々なインラインセンサーを併用することにより、効率的なデータ取得に役立っています。

フロー合成装置

フロー合成装置

ダイトではフロー合成にもチャレンジしています。
マイクロリアクターを使用して、反応のパラメータを容易に変化させることができます。バッチ式(初めに原料を全て仕込む反応)の実験では難しい反応条件を検討することができ、将来の新しい可能性の発見につながっています。

HPLC

合成実験室エリア

合成実験室では、ドラフト内で合成ルートの探索から反応条件の最適化に至るまで、幅広い合成研究を行っています。研究者は、各種反応装置や分析機器を活用しながら、安全性と作業効率を両立させた環境で検討を進めています。また、原薬研究室の合成エリアとして、スケールアップを見据えた検討や、製造プロセスの確立に向けた研究も実施しており、基礎検討から実用化段階まで一貫した開発が可能です。
このような設備と体制により、高品質な原薬の創製に向けた継続的な技術向上と迅速な研究対応を支えています。

溶出試験器

溶出試験器

溶出試験器は、人の体内に近い条件(pH)で、製剤の薬物が溶け出す時間と溶出率を測定する装置です。
経口固形製剤の薬物が消化管内で溶解し、体内に吸収され、血流に運ばれて効果を発揮します。
錠剤の溶け出す時間と溶出率が、先発品と同等であるならば、製剤の有効性・安全性・品質も先発品と同等とみなされます。

LCMS-IT-TOF

LCMS-IT-TOF

LCMS-IT-TOFは、液体クロマトグラフ(LC)と質量分析計(MS)を組み合せた装置です。
化合物を分離した後に、イオン化した各化合物を検出することができます。特に、質量分析部分は、イオントラップ式(IT)の飛行時間型(TOF)を採用し、精密分子量の測定が可能です。
合成した原薬だけでなく、原料及び中間体に含まれる微量不純物の構造推定を行い、品質向上に役立てています。

NMR

NMR

NMR(核磁気共鳴装置)は化合物の構造決定に用いられ、有機合成においては、お馴染みかつ不可欠な分析装置です。
合成した原薬だけでなく、原薬に含まれる微量不純物の構造を決定するために用いています。このほか、固体測定も可能であり、原薬の結晶多型評価にも用いることがあります。

20L反応装置

20L反応装置

原薬開発においては、多くの実験を行い、原薬の製造プロセスを確立し、原薬工場に技術移管を行います。この最終段階で、20L反応装置を用いて試作を行います。20L反応装置は、製造プラントを意識した設計になっているため、小さなスケールの実験で判らない様々な影響を評価することができます。その結果、原薬工場でのトラブルを未然に防ぐことが可能です。

流動層造粒乾燥機

流動層造粒乾燥機

流動層造粒乾燥機は、装置下部から加熱した空気を送り、粉体を宙に浮遊・流動させながら、結合液を噴霧して粉体粒子同士を結合(造粒)・乾燥する装置です。粉体を粒にすることで、流動性の改善、有効成分の均一性の確保、飲み易さや安定性を向上することができます。

打錠機

打錠機

製剤研究で用いる試作用の小型打錠機です。開発段階では、小スケールで処方や製造条件などを変化させて試作を行います。このステージで、製剤の特性を深く理解することが将来の安定生産に繋がります。

電子顕微鏡

電子顕微鏡

電子顕微鏡は、500倍から2,000倍の世界を容易に観察できる装置です。
主に、原薬の結晶表面の観察に用います。ほんのわずかな晶析条件の違いで起きる原薬の粒度の違いは、製剤の物性に大きく影響します。
電子顕微鏡観察では、結晶の表面の状態を観察し、原薬の製造条件の評価に役立てています。また、製剤の溶出試験の改善検討などでも、原薬の粒度評価を行っています。

マイクロ波試料前処理装置

ICP-MS

ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析装置)は、高温プラズマで試料中の元素をイオン化し、質量分析により極微量まで高感度に測定する装置です。医薬品研究では、不純物元素の管理や原薬・製剤中の金属微量分析に広く利用され、品質評価や規格設定に欠かせない技術となっています。

プロセス研究棟

プロセス研究棟

原薬の工業化(※)検討や、試験法の検討など、工業化プロセスの研究開発を行っています。

(※)工業化とは、既に商業化された製品の製法や製造場所等の見直しにより、収率や作業性等の改善を図ることをいいます。

高薬理R&Dセンター

高薬理R&Dセンター

2017年に新設された本施設は、高薬理活性物質の研究・開発および各種試験を安全かつ効率的に実施するために設計されています。1階と3階には試験室を配置し、各種評価試験を行える環境を整えています。2階には原薬の実験室に加え、製剤の試作や小スケール製造を行う設備を備えており、治験薬製造(製剤)にも対応可能です。これにより、原薬製造から製剤製造まで、一貫した開発体制を実現しています。